日本の国宝、最初はこんな色だった

日本の国宝、最初はこんな色だった (光文社新書)

日本の国宝、最初はこんな色だった (光文社新書)

今までモノクロだったものに色が付く。

デジタル技術というのはすごいものだと改めて思った。
国宝級の宝物の取り扱いには、想像以上の緊張があるはずなので
コピーや、汚れを取り除いたりする加工、着色などなど
ありとあらゆる事が、デジタル処理だと簡単にそして、短時間で済む。

著者は「美術刑事」と言っていたが、デジタル復元とは

復元前の作品をよく観察
専門家の意見を聞く
復元の方向性を定める
デジタル復元する
復元した美術品を味わいつくす

以上5つの作業工程を踏むそうだ。

当時の時代背景をいろんな角度で分析して復元していくのだから
一つ色を選ぶだけでも苦労だろうし、デジタルといってもその作業は大変なものだと思われる。

ぜひ本を買って(または立ち見読みでも)見て頂きたいのですが、
復元された「東大寺大仏殿」や「花下遊楽図屏風」は
私なんかでは言葉で表現できませんが、圧巻です。

色が付くということは当時の生きた人たちのエネルギーや精神面が見えてくる気がします。。
ぜひ手にとって見てください。

著者の方には、これからもいろんな作品を復元して
世に出してほしいものです。国外問わずに。